映画 ”関ケ原”

今年の夏は次から次へ
注目の映画が目白押しでした。
公開したばかりだからとぼんやりしていると
見逃してしまう。
気になったら寸暇を惜しんで
映画館に出かけないと
地団駄踏んでしまう結果になるのです。

その中で一番期待していたのは
原田眞人 監督 ”関ケ原”
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司馬 遼太郎原作”関ケ原”をベースに
言わずと知れた戦国時代の終焉の合戦を
2時間半の限られた時間で描くのは
相当困難だったと思われますが
複雑な構想をコンパクトにまとめています。
退屈せずに見入ってしまい
大変充実いたしました。

味方の裏をかいて敵と通じたり
簡単に寝返える
人間関係の錯綜が良く描かれていたし
野戦の混沌さも
臨場感たっぷりに見せていて
めちゃむちゃ面白かった。

原田 眞人監督の映画への熱い思い
伝わってきます。
(ラストサムライにも出演)
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黒澤 明監督の”乱”や”七人の侍”への
映画人としての思いを果たす為に
何としてでもという作品を完成させたいという
執念を感じました。




秀吉輩下の武将達の中
理論派 石田三成、大谷 刑部と
武闘派 福島 正則、加藤 清正、黒田長政の
軋轢に乗じて 
天下取りを狙う老獪な徳川家康。
策にも実戦にも長けて なおかつ
人たらしな抜け目なさを
役所広司さんがユーモアたっぷりに
楽しそうに演じていました
特に印象的なのは 馬に取り付ける
母衣籠(ほろかご)を家康自ら
竹で編みながら
過去の戦を回想するシーン。
(馬の後ろの赤い風船のような布が母衣籠。
嬰児を守る胎盤が由来。死線をさまよう
戦場のイメージとして取り入れた原田監督の
こだわりのアイデアだそうですよ)
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燈明に揺れる寺の暗い堂内に
深紅の母衣が映えて素晴らしい。 
戦い前の高ぶった気持ちから
馬に乗ったつもりで走り回る・・と
無邪気な姿を披露する。
どこか憎めない人間像が浮き彫りになっています。


そして もう一人の立役者は島左近。
石田三成が三顧の礼をもって
武勇の誉れ高い島左近を迎えようとする
竹林での場面は印象的です。
秀吉の悪政は許しがたいが
三成の義を貫く姿勢には賛同する左近。
清々しい青竹を一刀両断に切る姿に
一本筋の通った武将であると
言葉より巧みに表していると思いましたよ。
長槍使いの名人でもある島左近。
最前線で敵に向かっていく姿は
勇猛な武将とはかくやと納得しました。


百戦錬磨の武人は伝説で
顔は大きな刀傷がついていたそう。
演じる平 岳大さんの端正なお顔に特殊メイクが
施されています。
立ち姿が凛として 
この方がスクリーンに出るだけで
全ての場面が画として決まるのであります。
役者としてのスケールの大きさ
品格、英語の堪能さ
Ken Watanabe氏の後継として
是非ハリウッドデビューして頂きたい!!
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去年 彦根旅行で
龍潭寺と島左近の屋敷跡の清涼寺を訪れたが
懐かしい。
あの時も我が家恒例
”苦行という名の観光”で相当辛かったけれど
頑張って足を伸ばしたから 
この映画に特別な思い入れを持てるのであります。
そうそう
下は 彦根のゆるきゃら しまさこにゃん
悪そうな顔を長槍をつかんでます。

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 あ そういえば主役の石田三成について触れなければ。
実は三成が武勇に優れていた点を強調し
馬上の演技もスタントなしで
岡田准一さんが熱演されていました。
でも知将 石田三成には残念ながら見えなかった。
すみません。
そして司馬遼太郎の原作でも描かれる女忍者 初芽。
映画では三成との純情な関係を貫いて
それが切ない。
ただ 乱世でそれほど甘酸っぱい感情が
気の緩みにになるのではと
要らぬ心配をしてしまいました。
初芽が家康の刺客ならば 面白かったのにな。

最後はちょい辛口な感想になりましたが
パンフレットで制作の裏側を読み
もう一度整理の為に
見てみたいなと思いました。
タイミング合うかな?



https://youtu.be/0BLHfWnYOCo





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by akawak | 2017-09-05 10:11 | Movie